Broadcom SoftwareとGoogle Cloud:ソフトウェアの今後の展望
研究開発への投資とイノベーションが不可欠
私は先月、フロリダ州のオーランドで開催されたガートナーシンポジウムの会場で、ZDNet社のChris Preimesberger氏とGoogle Cloud社のトランスフォーメーションアドバイザリ担当の責任者であるSahana Sarma氏と一緒に、エンタープライズソフトウェアの展望、およびそれらが日々複雑化しビジネス的に重要性が高まっている状況について興味深い話ができました。グローバル組織にとって、ソフトウェアの変革とモダン化は最優先事項であり、最高レベルのセキュリティとコンプライアンスを実現するために不可欠なものです。 製造業、自動車、金融サービスまで多くの業界では、ソフトウェアの重要性が高まっており、従来のポートフォリオミックスやビジネスモデルが変化しています。
ここでは、先日の議論の中から、重要な点をいくつか紹介します。
研究開発への投資
Broadcomで見られる課題は、ビジネス変革、人材リスク、管理コストなど、当社のお客様が直面している課題の一部と同じであり、これらがソフトウェアの変革の推進役となっています。 スタートアップ各社がしのぎを削る非常に厳しい競争の中、企業各社は、デジタルトランスフォーメーションによるビジネスモデルの転換を模索しています。Broadcomにおける注目すべき点として、研究開発費が、収益の50%をほぼ上回る状況になっていることです。このことは、Broadcomのビジネスに対するアプローチのあり方やイノベーション重視の点で、多くのことを物語っています。
Broadcomは元々はソフトウェア企業ではなく、1960年代初頭にHP社のプロセッサ製造部門としてスタートしましたが、CA TechnologiesとSymantec Enterpriseの事業を買収したことで、ソフトウェア事業に参入しました。この両社は、最新のクラウドベースのソフトウェア企業ではなく、ポートフォリオは従来のオンプレミス型のソフトウェア、クラウドサービス、および一部のクラウドネイティブ製品が混在していました。
Broadcomが抱えていた最も大きな課題の1つが、買収した各ソフトウェア企業のプラットフォームやプロセスの標準化でした。そこで、Broadcom Softwareは、変革に取り組む中、Google Cloud社と緊密に連携することで、エンタープライズソフトウェアのモダン化と変革を実現しました。当社は、拡張性、堅牢性、安全性を高め、お客様に最大のメリットを提供できるよう、すべてのソフトウェアを標準化して、単一のクラウドネイティブプラットフォームに配置したいと考えていました。
Broadcomにおける注目すべき点として、研究開発費が、収益のほぼ50%を上回る状況になっていることです。 このことは、Broadcomのビジネスに対するアプローチのあり方やイノベーション重視の点で、多くのことを物語っています。
継続的なイノベーション
当社は、Google Cloudに移行することで、すべてのソフトウェアプラットフォームを単一のSaaSプラットフォームに統合しました。当社のお客様は、より迅速にイノベーションを実現したいと考えており、このことはSaaSアプリケーションが求められている理由の1つです。従来のオンプレミス型のアプリケーションを使用している場合、アップグレードや再インストールが必要になり、完了するまで数年を要します。
したがって、当社はソフトウェアプロバイダとして、これらのSaaSアプリおよび関連する新機能を、DevOps方式で迅速にクラウドスペースに提供する必要があります。また、これらのシステムをクラウドに移行しモダン化することで、当社の開発者は、お客様の期待に沿ってアプリや機能を提供したり、ビジネスの変革を支援することができます。
Broadcomでは、各ソフトウェア部門が、ビジネスを適切に管理したり、販売の動向や顧客の利用状況、研究開発費を追跡できるように、単一の画面インターフェイス(SPOG)を提供するよう努めています。 また、当社は、エンジニアを解放し優れたイノベーションやユーザー体験に注力できるように、ソフトウェアの運用を一元化しており、当社のお客様の複雑で大きな問題を解決するテクノロジーの提供に取り組んでいます。
Sahana氏によると、Google Cloudがソフトウェアを変革することで、顧客は、コンテナ化などの最新のプラクティスを自身の技術スタックに導入できるようになると述べています。つまり、ユーザーは、ソフトウェアスタックをモダン化することで、イノベーションにつながる最新のテクノロジーを簡単に追加することができます。Google Cloudでは、オープンソース技術の開発や採用、推進を通して、クラウドの中立性を確保し、投資を保護しています。最後に、バックボーンにGoogle Cloudを利用することで、ソフトウェアエンジニアは、さまざまなアーキテクチャやプラットフォームの複雑な問題に煩わされることがなくなり、時間を解放し新しいテクノロジーやアイデアに注力することができます。
優れたユーザー体験
ソフトウェアスタックを変革しモダン化することで、顧客や従業員に優れたユーザー体験を提供することができます。
- 常時利用可能で、自動スケーリングに対応:クライアントは、常時利用可能で自動スケーリングに対応した技術スタックを通して、最終顧客に対して優れたユーザー体験を提供したり、非常に安全で高速なグローバルネットワークを活用した比類のない対応力により顧客のニーズに応えることができます。
- アプリケーションのモダン化:多くのお客様は、ApigeeやAnthosなどのソリューションを利用して、従来のシステムとクラウドの柔軟性と俊敏性を活用しています。システムが統合されることで、エンドユーザーはわずかな手順で必要な作業を実施できます。これにより、エンドユーザーが利用する製品やブランドの全体的なユーザー体験が向上します。
- 人工知能と機械学習:お客様は、最新の技術スタックを利用することで、AIや機械学習ツールの活用が可能になり、運用効率を大幅に向上できるだけでなく、エンドユーザーのニーズを予測して、優れたユーザー体験を提供することが容易になります。
ITの複雑さを軽減
ITの複雑さを軽減するメリットとして、お客様がモダン化に取り組む際に、迅速な製品の提供、コンプライアンスの改善、および最新化によるセキュリティレベルの向上など、さまざまなメリットが得られることは明らかです。さまざまなプラットフォームや縦割り(サイロ)があり、ITアーキテクチャが複雑になるほど、導入するリスクが大きくなります。モダン化して、オープンシステムを利用することで、ITの複雑さを軽減し、リスクを減らすことができます。最も重要なことは、最新の技術スタックを通して、市場や経済、顧客のニーズに、迅速に適応し対応できることです。お客様は、変革とモダン化に取り組むことで、ITの複雑さやリスクを軽減できるだけでなく、ビジネスや顧客の成功を後押しすることができます。
Broadcom Softwareは、企業のモダン化、最適化、保護をサポートします。詳細は、こちらからお問い合わせください。

Broadcom:半導体からソフトウェアまで
50年以上にわたるイノベーションとエンジニアリングの卓越性

We encourage you to share your thoughts on your favorite social platform.